エーオーブンの旅先備忘録

出かけた場所をよく忘れるので、出かけた先をこのブログに記録する。

三江線巡礼ツアー 2日目(途中撤退)&3日目(番外編) 駅巡りの旅

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石見銀山の「負の遺産」を見た私は、その後ホテルまで延々と車を走らせて*1、夜遅くにビジホに到着。近くの中華料理店で晩飯を済ませると、風呂に入って眠りに就いた。

 

そして翌日の3月19日。いよいよ旅のメインである「三江線巡礼ツアー」を始めることにした。

さすがに三江線の全駅を巡るのは大変なので、事前にどの駅に寄るか決めていた。

それでも一駅ずつ書いていくと大変なので、この記事では、その中から特に気に入った駅や光景を記していこうと思う。

 

なお駅の詳細なプロフィールは、Wikipediaの「三江線」と朝日新聞出版 「週刊 JR全駅・全車両基地」の「第59号」を元に書いた。

 

2日目(途中撤退)

川平駅

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実は三江線が全線開通したのが、すでに世の中がモータリゼーションの時代に入った1975年(昭和50年)8月31日で、それまでは江津~浜原の三江北線、三次~口羽の三江南線に分かれていた。
この川平駅は、三江北線が江津~川戸で開通した当時(1930年(昭和5年)4月20日)からある途中駅で、駅舎もかなり古い
そのため駅員さんが詰めていたと思わしき部屋や、年季の入ったベンチやトイレ(というよりボットン便所)、使われなくなったプラットフォームが残されていたのだ。

駅に到着した時刻が、ちょうど次の列車がくる1時間前だったので、駅舎を撮ったり、適当に集落を歩いて時間をつぶすことにした。それにしても廃屋が多い…。

この日は何かのイベントがあったらしく、たった一両の気動車の中がすし詰め状態になっていた。

 

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ところで川平駅へ向かう途中で、素敵な無人踏切を見かけたので、思わず途中で車を停めて、しばし撮影タイム。
さらには、「踏切に注意」の音声案内つきだったので、録画。


三江線の無人踏切 「田野踏切」

 


川戸駅

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三江北線として開業した当時の終着駅。
このため古びた駅舎がとても大きく、小さな図書館や地元の婦人会が運営する喫茶店、銀行の窓口が入居していた。

駅舎の有効活用としてとても良い方法だと思う。廃線後も、残って欲しい。

 

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そして三江線の全駅解説がある因原に寄ったあと、乙原と岩見簗瀬という、三江北線が1935年(昭和10年)12月2日に岩見簗瀬まで延伸開業した時から残る駅舎を見に向かった。

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しかし、石見簗瀬駅や乙原駅もそうだが、駅の周辺に広がる集落には、廃墟がちらほらと残っている…。

宇津井駅

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そして山と山の間に掛けられた天空の駅「宇津井」に到着
なんとうれしいことに、上下あわせて1日8本しか便がない超ローカル線なのにそれぞれ30分以内に列車が到着するという神タイミング。
それを狙ってか、狭いホームに人がいっぱいだった。
さらに列車が到着すると、乗り降りする乗客で大混雑を極めた
でも高度120m*2近くの高さにいるせいか、これだけ人が多いのにとても寒かった…。

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本当は、このあと上下あわせて1日2本しか止まらない秘境駅「長谷」や三次駅に行きたかった。しかし、宇津井駅から長谷駅に至る山道がとても悪く、この写真のようにほとんど真っ暗の中走るのは怖かったので、断念した。

そこで行けなかったリベンジを誓い、5月のGWに再挑戦し、見事に成功させた。

これについては後日、改めて書こうと思う。


三日目

番外編 備後落合駅

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三日目はひたすら家に帰る予定で、丸一日の余裕を持たせている。
そこで多少遠回りになるが、伝説の秘境駅備後落合駅」に寄っていくことにした。
昔は急行も止まるとても大きな駅だったが、今では朽ちた転車台と広大なプラットホームが残り、1日数本しか列車が止まらない*3寂しい駅になっている。

 ちなみに備後落合駅に向けて山の中をドライブしていたら、道沿いに雪がかなり残っておりスタッドレスタイヤを履いていなかったら、ちょっと怖かったかもしれない。

 

まとめ

 2017年3月18日~3月20日の3連休を全部使って行ったが、1日目に倒木のせいで千人壷に行けなかったり、2日目には時間切れで行きたい駅の一部を断念したりと、アクシデントがいくつか起きたが、交通事故など致命的なミスはなく、なんとか旅を終えることが出来た。

交代要員がいないドライブは大変だが、気を使わなければならない家族旅行とくらべて、こういう1人旅行も気楽だなと思う。

 

なお後日、巡れなかった三江線の駅について、5月のGWにリベンジを果たすことができた。また書くことがあると思うので、楽しみにしてほしい。

おまけ

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たまたま寄った芸備線比婆山駅にて撮影。この駅名の看板、いつどこで使われた時刻表を流用しているんだ…?

「一・二等」や「電車」の表記からすると、相当大昔のだとは思うのだが…。

上半分には、辛うじて「東京」や「大阪」に「京都」。下半分には「佐世保」や「長崎」の字が読み取れる。

下半分にて、「32*4  一・二 急行(阿蘇)  六・四一 ?*5本 7*6 (筑豊経由)」の字がある。

そこで「急行阿蘇」でググってみたところ、「ほどちゃんの島 - 急行阿蘇」(ほどちゃん様)のサイトがヒット。

ここにある時刻表の情報が正しければ、この比婆山駅の看板は昭和36(1961)年09月01日頃、つまり半世紀以上前に岡山駅で使われた時刻表を流用した物と推測される。

 

*1:石見銀山江津駅周辺に空いているホテルがなかったので、浜田市まで運転する羽目になった

*2:GPS情報による

*3:芸備線木次線というローカル線同士の接続駅

*4:列車番号の位置に表記

*5:ペンキで潰れて読めないが、「熊本」か?

*6:「のりば」の位置に表記